溝口敦はノンフィクション中心のライターです。手がける分野は主に社会畑ですが、カバー範囲は広く、山口組、ヤクザ、暴力団、組織犯罪集団、外国人マフィア、人物論、新宗教、科学、食品の安全性、性、小説など多岐にわたっています。発表メディアは主に週刊誌、月刊誌、単行本です。


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溝口敦の斬り込み時評(日刊ゲンダイ、毎週月曜連載)

321)気休めにもならない迎撃ミサイルのお粗末さ(17年10月16日)

 安倍首相はバカ殿丸出しで米国製の陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の買い入れを決めたという。

 1基が800億円。それを日本海側に2基配備するそうだが、兵舎やレーダー施設の建設費用がプラスされ、経費が膨れ上がるのは間違いない。

 これで北朝鮮のミサイルを撃ち落とせるなら結構だが、日本はすでにイージス艦4隻を持ち、うち2隻は日本海側に常時配備している。

 北朝鮮からは今年だけでも数発のミサイルが発射され、日本列島の上空を飛翔したが、その間、イージス艦からは1発も迎撃ミサイルが発射されなかった。

 なぜなら発射しても当たらない可能性が高く、北朝鮮に舐められたくなかったからだろう。

 弾道ミサイルは放物線を描いて飛翔する。打ち出し期はブーストといって上りコース。これはほぼ狙えない。高高度を飛翔するミッドコースを狙撃するには、迎撃ミサイル自体が高高度に達する必要があるから、イージス艦では狙えない。下降するターミナルでは重力加速度を加えて落ちるミサイルを正面から迎撃する。

 いずれにせよ発射された銃弾を、こっちが銃弾を発射して撃ち落とす仕掛けだから簡単には行かない。中でまだしも可能性があるのは下降線を描くターミナル時であり、北朝鮮ミサイルも北海道の日本海寄りに落ちるなど、1〜2回はイージスで迎撃するチャンスがあった。

 せっかく大金を出したイージス艦である。たまたま恵まれた試打のチャンスを見逃す手はない。だが、自衛隊も米軍も撃たなかった。性能的に撃ち落せないからである。

 要するにイージス艦もイージス・アショアも張り子のトラ。効果としては教室に詰める生徒を這いつくばらせ、頭に座布団をかぶれと命じるのと同じだろう。気は心。ないよりあった方が安心できそうーー。

 北朝鮮が核とミサイルの開発で米軍と五分を張ると決めた以上、いくら北に圧力を加えても、北に核を放棄させる手はない。日本にできることは日本に打ち込ませないことだけだが、トランプの尻馬に乗って、北を挑発しているようでは側杖を食う。

 北とアメリカは朝鮮戦争を休戦しているだけだから、両者にはそれぞれよろしくやってもらい、日本は局外中立を守る。日米安保も在日米軍基地も今となってはプラスよりマイナスが大きいと分かった。

 少なくとも沖縄の米軍ヘリは北のミサイルより日本に実損を与えている。日本はアメリカの傘から出た方がいい。



320)安倍vs小池 勝手にやればというケンカの楽しみ方(17年10月2日)
319)「死人に口なし」ヒットマンは消されたのか(17年9月25日)
318)非核3原則の一時的中断であれば現実的(17年9月11日)
317)触れる物すべてを土に変えてしまう暗愚の宰相(17年9月4日)
316)前代未聞、任侠山口組記者会見の裏事情(17年8月28日)
315)北が核を持っても米国は困らない(17年8月21日)
314)北の核の問題点 公平に論じてみる(17年8月14日)
313)神戸山口組にも共通する組織の立て直しの難しさ(17年8月7日)
312)稲田大臣の首を切ったのは米国ではないのか(17年7月31日)
311)セガサミー里見会長宅発砲事件の裏に魑魅魍魎(17年7月24日)
310)前代未聞の珍事続出 京都府警は大誤算(17年7月10日)
309)本職も逃げ出す安倍政権のマフィアぶり(17年7月3日)
308)アベ友の準強姦罪を葬った組織犯罪対策部長が共謀罪所管(17年6月26日)
307)山口組3派を摘発 もはや抗争の継続どころではなくなった(17年6月19日)
306)井上組長逮捕で山健組は存続の危機(17年6月12日)
305)在日3世の織田代表が真摯に語った日本への思い(17年6月5日)
304)金密輸がらみ事件が多発している背景(17年5月29日)
303)織田代表が語るヤクザ業界改革の言やよし(17年5月23日)
302)任侠団体山口組の独立は「コップの中の内輪もめ」ではない(17年5月15日)
301)神戸山口組分裂、織田代表に真意と展望を聞いた 侠道精神を取り戻す(17年5月8日)
300)半グレ集団の賢くも仁義なき金儲けビジネス、巨万の富を蓄積(17年5月1日)
299)福岡現金3・8億円強奪の背景を読む(17年4月24日)
298)米国は儲かる北朝鮮を潰さない(17年4月17日)
297)老齢化が進む暴力団のミジメな今後(17年4月10日)
296)ならず者の最後の避難所愛国心の大ボスは誰か(17年4月3日)
295)共謀罪、血祭りに上げられるのはテロリストより暴力団(17年3月27日)
294)北朝鮮を国連から除名することは有効なのか(17年3月13日)
293)森友疑惑について合理的に考察する(17年3月6日)
292)カネが飛び交う医者と暴力団の関係(17年2月27日)
291)米国は先制攻撃よりも中国を利用するだろう(17年2月20日)
290)分裂した会津小鉄会、2つの組織にこれだけの差(17年2月13日)
289)へたれの安倍首相は暴力団よりも劣る(17年2月6日)
288)原発世迷い言の暗愚の宰相(17年1月30日)
287)勝負あった会津小鉄会トップ人事への介入騒動(17年1月23日)
286)司組長の誕生日を前に元山健組の大幹部が飛び出した(17年1月16日)

<斬り込み時評バックナンバー>

2010年7月7日、野球賭博摘発についての溝口敦のコメント
NHK WORLD ニュースライン(10年7月7日)

2008年7月14日、占い師・細木数子は講談社社長に6億円余の損害賠償を求める裁判について、東京地裁に訴えの取り下げ書を提出した。
講談社と溝口は細木の訴えの取り下げに同意し、次のような和解条項を示して細木と和解した。

講談社は、雑誌出版社として財団法人日本雑誌協会が定める雑誌編集倫理綱領(昭和38年10月16日制定、 平成9年6月18日改訂)に基づき、「雑誌編集者は、完全な言論の自由、表現の自由を有する。この自由は、 われわれの基本的権利として強く維持されなければならない」ことを基本とし、「社会の秩序や道徳を尊重す るとともに、暴力の賛美を否定する」との立場に立ちつつ、「個人及び団体の名誉は、他の基本的人権とひと しく尊重され擁護されるべきものである」ことを自覚し、「真実を正確に伝え、記事に採り上げられた人の名 誉やプライバシーをみだりに損なうような内容であってはならない」ことに留意して、行動していくことを、 ここに表明し、補助参加人(溝口敦)は、同様の指針に沿って、行動していくことを表明する。

2008年3月10日、溝口敦と山口組系山健組組長らは東京地裁で和解した。

・この和解を報じる共同通信の配信記事(08年3月10日)
・東京地裁での和解の概略




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新版・現代ヤクザのウラ知識

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