溝口敦の長男が刺された事件


 06年1月8日、午前10時ごろ、東京・三鷹で勤め、一人住ましている溝口敦の長男(事件時33歳)がアパートを出て50mほど離れた路上で、いきなり後ろから男に体当たりされ、右の尻を刺された。尻のポケットに財布を入れていたため、刃は財布と中のクレジットカードなどを突き刺し、尻に深さ5センチほど入っただけである。長男は救急車で病院に運ばれ、何針か縫い、三鷹署で事情聴取を受けた。全治2週間の傷である。

 直後に実行犯が携帯電話を現場近くに落としている事実が分かった。長男が刺された場所は神社の境内地の横である。道路と境内地の間には低いフェンスがめぐっている。刺した後、実行犯は逃げた。よたよたした走りの40〜50代の男である。男はフェンスをまたぎ越し、境内を走っていったが、フェンスをまたぐとき、何かを落としていった。事件発生後、警察が境内を調べ、携帯電話とライターを発見した。携帯電話の電話帳には「親父」とか「兄貴」とかの番号があり、警察は即、暴力団の臭いを嗅いだ。

 06年6月1日、警視庁組織犯罪対策4課と三鷹署の共同捜査本部は、日野市多摩平に住むU・T(53歳)、U・H(43歳)の2人を、溝口敦の長男を刺傷した容疑で逮捕した。2人とも山口組系山健組の兼國会に列なる者である。

 同年7月、警視庁組織犯罪対策四課は山口組系山健組内兼國会特別相談役の魚山恭嗣(59歳)を傷害容疑で逮捕した。

 3人とも犯行を認め、同年8月31日、東京地裁八王子支部はUTを懲役6年に、UHを懲役4年に処した。また魚山に対しては同年12月18日、懲役3年6月を判決した。魚山は彼自身も組織の人間から指示されたと証言しているが、それが誰であるか証言することを拒否している。