組長の使用者責任裁判


 諸種の情報を勘案して、溝口敦の長男刺傷事件は、山口組前組長・渡辺芳則──山健組組長・井上邦雄──兼國会会長・山本國春──山健組若衆・永野一男ら のラインでなされたのではないかと、溝口敦は疑っている。刑事的に事件の突き上げ捜査が効を奏し、可能なかぎり上部に捜査の手が及ぶことを望んでいるのは もちろんだが、民事的にも組上部の責任を追及できないか検討した結果、07年1月、山健組組長・井上邦雄らを使用者責任、共同不法行為で問うべく民事訴訟 を提起する予定である。幸い東京弁護士会の民事介入暴力対策委員会が全面協力してくれ、弁護団は30名前後の構えになりそうである。

  事件の被害者は末端の実行犯逮捕だけで安穏とするわけにいかない。言論を暴力で封殺しようと考え、襲撃を計画し、指示・命令した者がつねに捜査の手を逃 れ、聖域に置かれ続けていたなら、言論の自由はなく、社会は暴力の前に沈黙することになってしまう。この裁判は暴力を使用する側のやり得状況に風穴を開け るのではないか、弁護団は深く期している。